日本人とミャンマー人の国際結婚手続き





ミャンマー人との国際結婚手続の方法




 

 

 

 

 

ミャンマー人との国際結婚手続の方法


国際結婚は人生の大きな転機であり、国によって必要な手続きや書類が異なるため、事前の確認と準備が欠かせません。とくにミャンマー人との結婚の場合、ミャンマー側と日本側それぞれの法制度や宗教・地域ごとのルールが影響するため、一般的な手続きとは一線を画す点も多く見受けられます。本記事では、婚姻手続きおよび配偶者ビザ取得に向けた流れを、行政書士の視点から分かりやすく解説します。

 

 

 

日本で先に婚姻手続きをする場合


日本国内で外国人との婚姻手続きを行う際、通常は在日大使館等で発行される『婚姻要件具備証明書』が求められます。しかし、ミャンマーの場合はこの証明書が発行されないため、代替書類としてミャンマー現地の公証弁護士が作成する「独身証明書」と「FAMILY LIST」が必要となります。まずはミャンマーの法律事務所に依頼し、これらの書類を取得した上で、日本の市区町村役場で婚姻届を提出します。

 

【必要書類】

 

     

  • 市区町村で入手できる婚姻届(必要事項を記載済み)
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  • ミャンマー現地で取得した「独身証明書」と「FAMILY LIST」及びその日本語翻訳文
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  • 日本側婚約者の戸籍謄本(手続きの内容により提出不要の場合もあり)
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  • ミャンマー側婚約者のパスポート(原本およびコピー)
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なお、在日ミャンマー大使館では通常の婚姻手続きが完了できないケースがあるため、後日ミャンマー本国で結婚証明書を取得するために現地の裁判所へ出向く必要が生じる点にも注意が必要です。

 

 

 

ミャンマーで先に婚姻手続きをする場合


ミャンマー国内で先に婚姻手続きを進める場合、ミャンマーは複数の宗教法および地域ごとの違いが存在するため、手続きの流れが大きく変動します。例えば、仏教を信仰されている方との結婚の場合、以下の手順が一般的な流れとなります。

 

【手続きの流れ】

 

     


  1. 婚姻誓約書への署名

    ミャンマーの裁判所にて、日本人婚約者とミャンマー人婚約者が共同で婚姻誓約書に署名します。この際、ミャンマー側の弁護士の署名が求められることが多いです。

    【持参書類】

    • 双方が作成した婚姻誓約書(弁護士の署名付き)
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    • ミャンマー側の国民登録証
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    • 必要に応じた、弁護士指定の書類
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    • 日本側のパスポートおよび婚姻要件具備証明書
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  2.  


  3. 婚姻届の提出

    手続き後は、在ミャンマー日本大使館または日本の市区町村役場に婚姻届を提出してください。この時点で、各書類の正確な翻訳文が添付されていることが重要です。

    【必要書類】

    • ミャンマー側の国民登録証またはパスポート(国民登録証の場合は日本語訳も)
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    • 婚姻証明書およびその翻訳文
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    • 日本側の戸籍謄本
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    • 各自の婚姻届
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  4.  


上記の手続きが完了し、戸籍に婚姻事実が記載されれば正式な婚姻登録が認められます。なお、宗教や地域により必要書類や手続きが変わる場合があるため、現地の裁判所や大使館への事前確認を強くお勧めします。

 

 

 

国際結婚手続きで押さえておくべきポイント


ミャンマー人との国際結婚は件数が少なく、各自治体での取り扱いや審査事例も限られているため、進行に時間がかかる可能性があります。また、必要書類の中には母国語の翻訳が必須となるものもあるため、信頼できる翻訳者・翻訳事務所の利用が重要です。さらに、宗教や地域ごとの特殊なルールが影響する点も見逃せません。すなわち、手続きに関わる全ての書類が正確かつ最新のものであるかどうか、関係機関への確認を怠らないようにしましょう。

 

 

 

配偶者ビザ申請の重要性と準備のポイント


両国で婚姻手続きが完了した後、ミャンマー人配偶者が日本で安定して生活を送るためには、配偶者ビザの取得が不可欠です。申請に際しては、必要書類の正確な準備から面接対策まで、各種審査基準が年々厳格化しているため、十分な準備と専門家のサポートが求められます。不備や誤記のない申請書類作成を心がけ、行政書士などの専門家と連携することで、スムーズなビザ取得へと繋がります。

 

 

 

まとめ


ミャンマー人との国際結婚は、各国の法律や宗教、地域の違いを十分に理解した上で、適切な書類と手続きを踏むことが鍵となります。日本側での手続きとミャンマー側での手続き、さらには配偶者ビザ申請と、それぞれのプロセスごとに注意点をしっかり把握することが、円滑な結婚登録とその後の生活スタートに直結します。最新の情報収集および専門家への相談を重ね、万全の準備で大切な人生の第一歩を踏み出してください。