


永住者の配偶者等ビザを持つ方が永住許可を目指す際に押さえるべき要件と、申請の準備・注意点を整理しました。婚姻実態、在留期間、収入・納税、素行の各ポイントごとに実務的に分かりやすく解説します。
永住者の配偶者等は、日本に在留する永住者と結婚した外国人配偶者や、永住者の子などを対象とする在留資格です。就労制限がなく日常生活に大きな制約が少ない点が特徴ですが、離別や死別などで関係が変われば在留資格変更の検討が必要になります.
永住者の配偶者等から永住許可を得るには、次のような要件が実務上重視されます(要点の整理):
これらの基準は入管の永住審査で総合的に判断されます.
原則は引き続き10年以上在留することが求められますが、永住者の配偶者等の場合は例外的に要件が緩和される点が重要です。具体的には、婚姻の実態が3年以上あることが認められる場合は、通算1年以上の継続在留で永住申請が可能となる運用が一般的です.
単なる形式上の婚姻届だけでなく、同居や共同生活、家計の実態、交流の実態などが審査されます。仕事の都合で単身赴任など合理的な別居理由があれば説明でカバーできますが、長期別居や実態のない婚姻は不利になります.
短期間の海外滞在が多い場合、継続在留の評価に悪影響が出ます。1回の出国で90日以上、または1年間で半年以上出国しているとカウントがリセットされるおそれがあり、婚姻実態の評価にも影響します.
「独立した生計を営むに足りる資産又は技能」が求められますが、具体的な目安は次の通りです。運用上、世帯年収でおおむね300万円前後を基準にし、扶養者1人あたり20〜30万円程度を上乗せする形で判断されることが多いです。ただし個別事案で柔軟に評価されます.
生活保護を受けている場合や公的義務の未履行がある場合は永住許可が難しくなります。住民税は直近1年分、年金・健康保険料は直近2年分の納付状況が審査で着目される運用が一般的です。過去の未納や納付遅延は不利に働く可能性があります.
素行が善良であることは永住審査の基本です。過去に懲役刑や罰金刑がある場合、処分日から一定期間(重い刑では長め、目安5~10年)をおく運用が一般的で、具体的には刑の種類や内容で審査官の評価が変わります。交通違反は行政罰と刑事罰で扱いが異なり、刑事罰相当の違反があるとより長期の経過が求められることが多いです.
審査で有利に働く準備と証拠例を列挙します。可能な限り整理して申請書類に添付してください。
申請書類は「事実を裏付ける証拠」を網羅的に揃えることで審査官への説得力が増します。不足や矛盾があると可否に影響しますので、専門家による事前チェックを推奨します.
永住者の配偶者等から永住権を取得することは、原則の10年要件に比べて婚姻の実態があれば大幅に緩和される可能性があります。ただし合格にあたっては「婚姻実態」「在留期間の取り扱い」「直近の収入実績」「納税・保険の履行」「素行要件」を総合的に満たすことが必要です。出国履歴や別居理由、過去の処分などは事前に説明資料を整えておきましょう.
当事務所は永住申請の書類作成、婚姻実態の整理、収入・納税資料の整備などのサポートを提供しています。個別の事情に合わせた申請戦略を一緒に作成しますので、お気軽にご相談ください。