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経営管理ビザの人数・従業員雇用に関する完全ガイド
1. 対象読者
・経営管理ビザの国内保持者数や新規入国者数の統計に興味がある方。
・「常勤職員2名雇用」がビザ取得の必須条件か知りたい方。
・実際の飲食店やサービス業での雇用実務に伴うリスクと回避策を把握したい方。
2. 本記事でわかること
- 経営管理ビザ保持者の人数規模と割合
- 新規入国者数の長期トレンド
- 「常勤職員2名雇用」の法規定と除外要件
- 雇用要件に関わる実務上の注意点・リスク対策
3. 経営管理ビザ保持者の人数動向
3.1 保持者数はどれくらい?
出入国在留管理統計によると、2020年末時点で経営・管理ビザを保持する在留外国人は約27,119人でした。
全外国人中で占める割合は約0.93%と、小規模なコミュニティであることがわかります。
3.2 新規入国外国人数の推移
2000~2013年は増減を繰り返し、2008年に919人をピーク。
その後いったん減少したものの2019年は2,237人まで回復しました。2020年は1,532人に落ち、パンデミックの影響が色濃く出ています。
4. 常勤職員2名雇用の要否
4.1 上陸許可基準
「経営・管理」のビザ要件は次のいずれかを満たすことです。
イ) 申請事業に常勤職員2名以上を従事させている
ロ) 資本金または出資総額が500万円以上
ハ) 上記イ・ロに準ずる規模
この「いずれか」に該当すれば、2名雇用は必須ではありません。
4.2 常勤職員の対象者
常勤職員とは、日本に居住し「日本人」「特別永住者」「永住者」「永住者の配偶者等」「定住者」などの在留資格を持つ者を指します。
500万円投資を選べない場合、こちらの2名要件が必要です。
4.3 資本金500万円以上の除外規定
形式的に「いずれか」なので、500万円以上の資本金があれば
・常勤職員2名要件
・その他の組み合わせ
いずれもクリア可能です。実務上は投資型(500万円以上)が多く選ばれています。
5. 注意点とリスク回避策
5.1 業種別の「経営・管理」要件
飲食店やマッサージ店、清掃会社などを例に挙げると、
経営管理ビザでは経営・管理業務に専念することが求められ、
調理・接客・清掃など現場労務は認められません。
5.2 実務上のリスクと対策例
リスク:スタッフがいないと現場稼働の疎明ができず不許可になりやすい
対策:雇用契約書・シフト表・業務分掌表を添付し、「経営者不在でも運営可能」な体制を証明
リスク:500万円未満で雇用要件を使う場合、申請前準備が不十分だと審査官に疑義を抱かれる
対策:事業計画書と収支モデルを緻密に作成し、初期投資と収益性を明確に
6. まとめ
- 保持者数は約2.7万~4万人規模(小さなコミュニティ)
- 新規入国者数は2008年ピーク、2019年に回復、2020年は減少
- 常勤職員2名は「いずれか」の要件。500万円投資で除外可能
- 飲食店など現場労務を伴う業種は要員配置と書類整備が必須
- リスク回避は雇用契約書・シフト表・業務分掌の準備が鍵
疑問が残る場合は、専門家にご相談ください。
実情に合わせた最適なプランで準備を進めましょう。